Uttaro契約医療機関インタビュー
アイキッズクリニック 様(愛知県)
小児の定期接種など予防接種は年間1万本、インフルエンザは1シーズン5千本実施。
Uttaroなら接種履歴の管理や小児の複雑なワクチンルールの設定ができ、この実施数でも受付を24h365日ほぼ自動化。院内の情報共有や発注業務の効率化に必須のアイテム
TOYOTAのお膝元で子育て世帯が多い地域です。当時観た映画の影響もあり、これからは医療もすべてICTクラウドで効率化したいと考えました。効率化した分、ドクターや医療従事者でなければできないことを充実して患者に接することがポリシー。
現在は小児科外来のほか予防接種では成人のトラベルワクチンにも対応、一般的な健診の他、子どもの自閉症、発達障害の相談や治療も専門分野。
こどもやお母さんでも安心して通いやすい美容皮膚科分野に進出したほか、2022年からコロナ禍で自宅にこもりがちになった子どもたちがハツラツと活躍できる場としてダンス教室も展開しています。
アイキッズクリニック 院長 会津研二先生
地域 :
診療科 :
予防接種本数 :
愛知県豊田市
小児科 診療所
15000本以上/年間
(コロナワクチンは含まない)
導入前課題 :
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開院前から予防接種予約業務の負担が予想された
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予約開始時に電話が殺到することが予想された
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ITでの効率化を徹底し患者により良い医療サービスで還元したい
解決策 :
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Uttaro小児科内科基本プランを開業時から導入
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インフルエンザ専用プラン、コロナワクチン専用プラン導入
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Uttaro予防接種証明書を利用
効果:
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小児の予防接種のルール管理を自動化できた
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接種履歴を電子カルテに貼り付けることによって作業効率UP
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発達相談予約や成人の予防接種もネット予約化
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24時間以内に2000人以上の予約をほぼ無人で受け付けられた
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迅速に英文接種履歴証明書を発行できるようになった
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予約や来院前の相談に関する電話対応業務を大幅に削減
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実績と未来の予約数を集計して発注業務を効率化
Q...Uttaroの導入/Uttaroを選んだきっかけをお聞かせください。
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2014年の開院当初からUttaroを導入。
2022年現在、健診予約とセットになった小児科内科基本プラン、インフルエンザワクチン専用プラン、新型コロナワクチン専用プランの3つのUttaroプランを契約。
開院当初の2014年頃は、クラウド型の医療系システムがまだ少なかった時代です。クラウド電子カルテは1社しかなく、診察予約システムも院内サーバ設置型のものがほとんどでした。Uttaroは、当時から、クラウドであるだけでなくSNSやショッピングサイトのように患者が1つのアカウントで履歴を構築できること、複数の医療機関の予約でも同じように利用できる点はセンスがいいなと思いました。当時はあまりUttaroが広告、広報に力がはいっていなかったので見つけるのに苦労したのでもっと広報・広告したほうがいいと思います。
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電話での予約受付は極力行わずUttaroからのネット予約を患者や保護者に推奨
予約者の過去履歴はUttaroに母子手帳画像登録からデータ化され、ルールに合わない予約や注意が必要な予約には警告がでるので、当日はじめて母子手帳を見て何人ものスタッフでチェックを行うということはしていません。
前日に紙で翌日の実施患者の接種内容とスタッフが行うべき操作のチェック項目を順に確認し、漏れがないよう書き込むことを事務スタッフのルーティンワークとしています。
Q...Uttaroの予約受付システムについてお聞かせください。
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毎年予防接種予約数が増加
小児の定期接種など予防接種は年間1万本 インフルエンザは1シーズン5000本実施。
コロナワクチンの予約は予約受付から2ヶ月で1万人分の予約を受付。
Uttaroを導入して良かった点は、接種履歴の管理や小児の複雑なワクチンルールの設定ができ、受付を24h365日ほぼ自動化できること。予約内容も院内の情報共有や作業分担がしやすい。
毎年のインフルエンザワクチンネット予約時の効果は高く、予約開始1日で2000人の予約が確定されることもめずらしくありませんが、ほぼ無人で予約を完了できています。
オンプレミスの院内サーバ型のシステムだとそれほど多くの同時アクセスがきていなくてもシステムがビジー状態になることがあるそうですが、特にここ数年のUttaroはサーバ性能とデータベース構成が強化されたとのことで、相当数の同時アクセスがあっても安定しています。
Q...Uttaroの実際の運用についてお聞かせください。
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複数の医療機関でのワクチン予約履歴の共有に期待
Uttaro GENKI手帳を利用している患者の実施履歴は母子手帳画像のデータ化と当院含め近隣の他の医療機関であってもUttaro対応医療機関で実施されたデータが横断的且つ時系列で記録保存されています。そのデータをテキストで貼り付ける機能があるので、受付スタッフは予約患者が来院するとその情報を電子カルテにペーストして準備しています。
2021年秋から実施ワクチンのロット番号の一括入力や接種部位の記録もできるようになったため、電子カルテの実施予防接種欄に手入力でロット番号を転記する必要もなくなりました。スタッフの入力業務がさらに減りました。患者本人のUttaro GENKI手帳のマイページの接種履歴にもロット番号を記録して表示することができます。患者にとっても紙の母子手帳や接種済証だけでなく、クラウドにも自身の正確な接種履歴が保存されるのは便利でしょう。
豊田市では近隣医療機関でもUttaroを導入している医療機関が複数あるため、Uttaro GENKI手帳のユーザー世帯であれば年齢や接種したいワクチンによって、家族が異なる医療機関に行きたい場合でもUttaro GENKI手帳の登録情報があれば、簡単に予約し実施履歴を最新にすることができます。地域内で誤接種の防止やデータ入力の手間が省ける他、患者世帯にとってもメリットが高いと思います。今までは子育て世帯のみが子どもの通年のワクチン予約でUttaroを利用する程度だったかもしれませんが、コロナワクチンの実施をきっかけに家族全員でUttaroのアカウントを利用して複数の医療機関で履歴を共有しながら、それぞれの診療所や病院外来でインフルエンザワクチンを含め自費のワクチンの予約をとるといった活用も増えるでしょう。
Q...特に活用されているUttaroの機能についてお聞かせください。
当初は健診機能はシンプルな機能でしたが、最近は健診予約も年齢制限できるようになりました。予約項目も健診だけにかかわらず、相談など好きな項目を設定したり表示を変えることができます。自治体の助成のある健診だけでなく、自費の健診や発達障害、自閉症の相談予約を行う場合この年齢制限が非常に使い勝手が良いと思います。
受診歴も患者側のUttaro GENKI手帳に履歴が残るようになったので、保護者も子どもの成長の記録を登録できるなどメリットが高まりました。
健診機能については当院からの要望もふまえて、より機能の充実を予定していると聞いており、バージョンアップにも期待しています。
地域柄、海外出張や留学をする患者が多く、手書きの接種履歴証明書を作成するのに骨が折れましたが、母子手帳画像登録機能と証明書発行機能を組み合わせることで、すばやく証明書を発行できるようになりました。患者も依頼してから速く証明書を入手することができます。
Q...Uttaro活用における工夫についてお聞かせください。
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多くの患者の接種、診察をこなすための普段の運用と工夫について
診療予約はクラウド型の予約システムデジスマ診療、電子カルテもクラウド型で診療予約システムとクレジットカード決済まで完全連動するエムスリーデジカルを利用、メルプWeb問診のほかLINE公式アカウントを使って、保護者や患者との連絡にも活用しています。
実はどのシステムも外部連携設定は使っていません。どのシステムもクラウド型でChromeで動くので業務の開始とともに、ドクターはじめスタッフは自分が担当する業務のクラウドシステムにログインし1つのブラウザでタブをわけて1台の端末で操作しています。開業当初よりこの運用なのと、スタッフも現状の運用で慣れているため、連動していないから各システムが使えないとか不便だとは感じたことはありません。
工夫としては、患者が立ち入らないスタッフルームでは、仕事がしやすいようノートパソコンを関連する機材やスタッフのそばに配置して導線を短縮、大型ディスプレイを壁面に複数設置し、各種予約一覧や状況がスタッフ全員がいちいち小さい端末で毎度ログインしなくても一目で把握できるようにしています。
院内のスタッフのコミュニケーションは業務用のチャットツールを利用して効率化しています。
Uttaroも昨年から複数プラン契約をしていても、ひとつのウィンドウで用途によってプランをワンクリックで切り替えることができるようになったので、より便利になりました。
成人の接種も行うインフルエンザワクチンの予約数が非常に多い小児科は、通年の基本プランに加えてインフルエンザワクチンプランも別途契約したほうが効率的なことも多いと思います。
薬卸も開業時のポリシーからクラウドで発注できるシステムをもっている業者と契約しました。Uttaroから予約集計や過去の実績集計を確認して、業者の発注システムから発注をしています。インフルエンザワクチンは昨年の実施実績を根拠とするほか、8月下旬から10月以降の予約を開始するので9月の上旬には、シーズン前半の予約数は読めています。過去シーズンの実績と今シーズンの予約状況を早期に薬卸に提示することで、在庫を確保してもらいやすい体制を何年も前から整えています。
実施本数が多いので回転が速く、一般的にワクチンで消費期限が切れることを気にすることは少ないが、トラベルワクチンなど自費で実施数が少ないワクチンは消費期限の管理が気になります。コロナワクチンでも管理に事務スタッフが苦労していました。
Uttaroでは、バーコードリーダーでロットの読み取りだけでなく、消費期限のチェックも可能にできる機能のリリースを控えていると聞いているので期待しています。
Q...ワクチンの在庫管理の面ではいかがですか?
Q...その他、Uttaroを利用になり、お感じなった事等ございましたらお聞かせください。
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常に明日を考えるためにも診療所運営にあたって医療のDX化は不可欠/普段から内外のコミュニケーションも工夫
普段から取引のある業者、自治体担当者ともコミュニケーションの機会を設けるようにしています。コミュニケーションを深めたり、交渉することで、感じた課題やニーズを伝えて、対応してもらいやすくしています。各種システムも最初から完璧ということはないので、課題を伝えることで機能が年々改善されたり、自治体にも現場の状況を共有することで課題改善に取り組んでもらいやすくなっていると感じます。
Uttaroを利用することで、一般的には管理、把握がしづらい自由診療の部分で小児科ではメインとなる予防接種、健診分野の過去からの推移や状況把握に活用できていると感じます。
開院当初からクラウドシステムを活用しているので、活用していない場合との効率の差を比べるのは当院では難しいのですが、他院よりも少ない人員でも時間を有効に利用できています。
アイキッズクリニック
〒471-0052 愛知県豊田市逢妻町3丁目10−2
白・赤のデザインが大変スマートなクリニック
訪問して驚くのは張り紙、紙の告知物の少なさ
アイキッズクリニック 会津院長の開院時からのポリシーがスタッフだけではなく患者にも浸透している