Uttaro契約医療機関インタビュー
医療法人 愛仁会 千船病院 医事課・小児科外来 様(大阪府)
Uttaro導入により、院内の情報共有がスムーズになり、部門間の煩雑なやりとりが不要になったことで、小児予防接種の予約受付業務の業務負担が軽減。
定期接種でのネット予約率はほぼ100%だが、小児科外来の事務スタッフ1名のみで対応可能に。
また、操作履歴等がデータとして保存できるため、患者との行き違いによるトラブルも激減。
医療法人 愛仁会 千船病院
信頼できる、安らげる―そんな病院であるために
1958年の千船診療所発足以来、幾度の増改築を経て現在は21の診療科、308床の病床を有する地域医療の中核を担う総合病院として活動しています。
「いつもの暮らしの中で高度な医療を受けていただこう」と時代に沿った多くの最新医療設備・機器を取り入れ、またICU(集中治療室)やNICU(新生児集中治療室)などの高度な設備も充実させながら実績を積んで参りました。
地域 :
診療科 :
大阪府大阪市
総合病院
導入前課題 :
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コロナワクチンをはじめ、小児のワクチン接種については、予約センターで予約取得後に小児科外来事務でダブルチェックを行う等、12歳以上の接種に比べてルールが複雑なことによる業務負担が大きく、部門間の情報共有・連携も煩雑なものとなっていた。
解決策 :
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Uttaro新型コロナワクチンプランを2022年から導入
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Uttaro小児科内科基本プランを2023年から導入
効果:
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Uttaroを活用したネット予約への移行により、予約対応の業務負担が大幅に減った(基本的にはチェック、キャンセル、リスケ対応程度)。
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スタッフ間のリアルタイムな情報共有が簡易になった事により、小児の予防接種予約業務については小児科外来の事務スタッフ1名で完結できるものとなった。
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操作履歴等がデータで保存されるため、保護者の言い間違えによるものかスタッフの聞き間違えによるものか判別できない行き違いによる「言った言わない」等のトラブルが激減した。
Q...Uttaroの導入/Uttaroを選んだきっかけをお聞かせください。
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2022年にUttaro新型コロナワクチンプラン導入
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2023年にUttaro小児科内科基本プラン導入
新型コロナワクチンの接種において、小児のワクチン接種は、予約センターで予約取得後に小児科外来事務でダブルチェックを行う等、12歳以上の接種に比べてルールが複雑なことによる業務負担が大きいものでした。地域内の他の病院でも導入されており、評判が良かったUttaroを知り、低コストであったことからすぐに導入を決定しました。コロナワクチンのネット予約が順調であったため、小児科の一般ワクチン予約にも、予約センタースタッフと小児科外来事務の業務削減として利用できるかを検討し、定期接種予約にも導入しました。
Q...Uttaroの予約受付システムについてお聞かせください。
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予約業務の負担が大幅減、 煩雑な部署横断的な連携は不要となり外来事務スタッフ1名での完結が可能に
正直なところ、院内では「自分で母子手帳写真まで登録して自力でネット予約してくれる人が本当にいるのか?」など疑問をもっていましたが、いざネット予約を開始すると外国人の保護者以外は、驚くほどスムーズに新規登録、接種履歴登録を行い、ネット予約に進まれました。現状、ネット予約率はほぼ100%に近く、スタッフが対応するのは、実施日直前の日程のリスケやキャンセルの希望があった場合の操作、実施日までの事前の予約内容のチェックのみです。これまで苦労していた、予約センタースタッフ、医事課スタッフ、小児科スタッフの連携は不要となり、現状は小児科外来の事務スタッフ1名のみが予防接種予約に関連する事務にあたっています。
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操作履歴データ等が保存されるため「言った言わない」等のトラブルが減った
これまでは、保護者の言い間違えかスタッフの聞き間違えかわからない行き違いが実施当日に起こり、クレームを受けるケースが多く、スタッフの心労になっていました。しかし、Uttaroを導入してからは、保護者の自己申告や操作履歴のトレースができるので、「言った言わない」「聞いた聞いてない」というやりとりが非常に減りました。
実際に家族の予約や履歴確認にUttaro GENKI手帳に登録している当院小児科ドクターによると、Uttaro GENKI手帳の接種履歴のデータ化後、予防接種アシスタンスをチェックしみて、自身の子供に関し、接種し忘れそうになっているワクチンがあることを発見し、とても助かったとのことです。
また、Uttaro導入後、ワクチン接種業務について、ドクターとしては何一つ困っていることはなく極めて順調、看護師からも使いやすいと聞いているということです。
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患者目線から見て有用な予防接種のアシスタンス機能
Q...Uttaroの実際の運用についてお聞かせください。
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確認したい情報がUttaroでリアルタイムに閲覧できるので、スタッフ間のやりとりがシンプルに
現状、予約センターは通さず、保護者からのネット予約とその調整と予約内容の妥当性チェックのみを小児科外来の事務スタッフで対応しています。事務スタッフはタブレットで随時予約状況を確認し、Uttaro管理画面から出力できるエクセルの名簿を印刷してドクターと看護師に配布、ドクターはその名簿に基づき接種を実施しています。
院内のスタッフ同士の情報共有についても、Uttaro導入前は複雑なコミュニケーションや資料が必要でしたが、導入後、必要な時に必要とする担当者がUttaroにアクセスすれば確認したい情報がリアルタイムに閲覧できるようになった事で、院内のやりとりに必要な時間も減りました。
Q...Uttaro活用における工夫についてお聞かせください。
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保護者にとってわかりやすさと現行の院内ルールをあまり変えない運用を両立させる工夫
導入前は小児科のワクチン接種については、一般的な定期接種のルールに加え、千船病院として推奨する接種間隔や、分娩時からの患者様に対してB型肝炎垂直感染防止ルールにそった特殊ルールもあり、それらに遍く対応できるかなど懸念点がありました。
また、現状会計や予約管理の根幹となっている電子カルテがオンプレミスであるため、電子カルテ用端末がインターネットに接続できず、Uttaroの管理画面との共存や連携ができないことも課題でした。
小児科外来のドクター、看護師、医事課スタッフ、予約センタースタッフ各部署の現状のすべて手動で行っている業務からシステムでの自動化についての懸念点について払拭するため、ワクチンマスターや予約パターンの初期設定や運用方法については、何度もUttaroのカスタマーサポートと打合せを行いました。ワクチンの細かな説明文にもこだわって、保護者がご自身で迷わず予約をとっていただきやすい表示でありながら、現状の院内ルールをあまり変えずに運用できるよう初期設定を行いました。
電子カルテとの連携問題については、連携に関してはコストや開発期間のロスが大きいことが予想されたので、技術連携や同一端末での共存は一切行わず、すでに担当スタッフ用に導入済であったインターネット回線に接続できるタブレット端末で閲覧することにして運用を開始しました。
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日本語が堪能ではない外国人保護者も視野に入れ、運用開始の約一か月前からじっくり告知
導入時の保護者への告知方法にも非常に気を配りました。Uttaro側での保護者様向け告知用のポスターやリーフレットの他、分娩直後の保護者様にわかりやすい配布用リーフレットを作成し、ネット予約の運用を開始する1か月ほど前から、Uttaro GENKI手帳に新規登録して来月からのネット予約に備えていただけるよう告知しました。もちろん、すでに履歴がある場合は母子手帳写真の登録を行ったうえで予約に進むよう案内しました。
外国出身で日本語が堪能ではない保護者が多いため、英語、中国語、ベトナム語、スペイン語の案内リーフレットも用意しました。
Q...その他、Uttaroを利用になり、お感じなった事等ございましたらお聞かせください。
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今後の機能追加、バージョンアップにも期待しています。
病院の特長として、英語以外を母国語とする外国人の保護者が多く、従来から意思疎通が難しい点が大きな課題でした。Uttaroサポートセンターは、メールやチャットの問合せであれば、そういった保護者からの多言語の操作質問にも対応可能なので助かっています。
Uttaro GENKI手帳自体も多言語対応機能リリースの予定があると聞いており、非常に期待しています。
日本人、外国人ともに同時接種予約の組み合わせが、病院の意図する組み合わせより少ないケースがあるので、予約中の予約内容のおすすめ機能も強化されるとより一層便利になると思います。今後のバージョンアップに期待しています。
医療法人 愛仁会 千船病院
〒555-0034 大阪府大阪市西淀川区福町三丁目2番39号
大阪市西淀川区の総合病院。分娩も扱っているため、出産後に小児科にも続けて通われる患者様が多い